★グローカルネットいしかわ通信★ vol.5  発行 2014年1月1日

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■目次

❏巻頭コメント

❏活動報告

❏今後の活動のご案内

❏その他プロジェクト進捗状況

❏コーディネーター活動日誌

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❏巻頭コメント ~企業連携グループの役割~

課題解決型グローカル人材を育成するために、「海外インターンシップ」や「社会人向けリカレント教育」の事業を担当しているのが、企業連携グループです。

大学コンソーシアム石川では、かねてより大学と企業を結ぶインターンシップ事業を行ってきましたが、経済界からグローバル化対応の要望があることを踏まえて、海外インターンシッププログラムを構築することになりました。
海外インターンシップでは、語学力はもちろんのことですが、研修国の文化、歴史、習慣、法律、そして研修先での主な仕事内容など、国内のインターンシップ以上に準備学習を重ね、安全で安心して過ごせなければなりません。そこで、地域連携グループと一緒に「人材育成プログラムワーキンググループ」を設置して、これらの力をつけるカリキュラムの検討を進めてきました。
企業連携グループのもうひとつの事業である、社会人向けリカレント教育ですが、現在のところ製造業に関するリカレント教育が実施されています。そもそもリカレント教育とは、回帰教育、循環教育などとも訳され、社会に出てから学校または教育・訓練機関などに回帰する(戻ってくる)ことが可能な教育システムのことです。
リカレント教育プログラムには、高校等を卒業して久しい方も参加します。このため、履修者の基礎学力が落ちていることがあるため、学力の均一化を狙って、リメディアル教育(補習教育)の充実を図っています。
今後は、効果的なリメディアル教育プログラムの開発や、製造業だけでなく、他業種でのリカレント教育プログラムの構築の検討を進めていきます。

本事業 企業連携グループ座長
小松短期大学 教授 新田 雅道
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❏活動報告

★【学生向けセミナー】
「国際ビジネスリーダー育成講座」~世界で活躍する石川の企業に学ぶ~
開催日:11月9日(土)~12月21日(土) (全7回)
場 所:しいのき迎賓館セミナールームA
詳 細:http://www.ucon-i.jp/newsite/pdf/2013br.pdf
内 容:
海外に進出している石川県内企業の経営者や現地駐在経験者の方々を講師に迎え、ご自身のビジネスに関する経験談等についてご講演いただきました。
学生39名の申し込みがありました。毎回の講座では講師の講演のあと、学生間でのグループディスカッションを行い、理解を深めるとともにグループ内で挙がった質問を講師にぶつけていきました。講師のみなさまには学生の様々な質問に丁寧にご回答頂きました。
学生たちの感想カードからは「色んな話を聞き視野が広がった。」「国際的に活動する前に、もっと日本のことを知る必要があると思った。」「石川を背負ってこれから世界に羽ばたきたい!」「海外を身近に感じることができた。」「学生のうちにやるべきことが多くあることに気づいた。」「この思いを忘れず、今後の就職活動、学生生活を全力で過ごしていこうと思っています。」などとても前向きな声が聞こえてきました。
また、ご協力いただいた講師の方々からも「学生とディスカッションすることで、自分自身にとっても新しい発見につながり、とても楽しかった。」という感想がありました。
今後さらなるプログラム改良を進めつつ、グローバル人材、グローカル人材の育成につなげていきたいと思います。講師のみなさま、参加学生、運営スタッフ、コーディネーターのみなさまお疲れ様でした!

★【連続セミナー】「減災社会に向けたグローカル人材育成プログラム」
開催日:11月1日、8日、12月6日、13日(全4回)
場 所:石川県四高記念文化交流館 多目的利用室
主 催:北陸学院大学地域教育開発センター
内 容:
国内外の被災地で活躍する若手第一人者を講師に迎え、被災地での経験、支援する側に必要な資質、国内外で活躍するために必要な知識や技術についてご講演いただきました。4回シリーズで開催した本講座には116名が受講しました。受講者の多くは東日本大震災で被災した岩手県、宮城県での活動経験を有する学生であったことから、震災復興や災害ボランティアへの関心が高く、受講後のアンケートでは「活動に活かせそうな話がたくさん聞けたのでとてもよかった」「まちづくりの大きなヒントが得られた」「よそ者がボランティアとして地域に関わる際の役割について理解できた」など、これまでの活動あるいはこれからの活動に関連付けたコメントが多数寄せられました。
また講演とは別に、異なる大学・短大所属の学生が集まり受講したことから、学生間の連携を促進する機会にもなったようです。

★【シティカレッジ】「地域で学ぶための基本作法」(単位認定科目)
開講期間:10月4日(金)~12月20日(金)  ※1泊2日のフィールドワーク実施を含む
場   所:しいのき迎賓館セミナールームA、輪島市内(フィールドワーク)
詳   細:http://gakuto.ucon-i.jp/wp/wp-content/uploads/2013/08/chiiki.pdf
内   容:
グローカル人材育成プログラムの一環として、学生が地域社会での実践的な学びをより効果的にするための基本作法を、スキルと心構えの両面から修得することを目的とし開講しました。県内複数大学から17名が受講しました。ゲストスピーカ-を招聘してのグループディスカッション、輪島市門前でのフィールドワーク(地域住民へのヒアリング、地元関係者都の交流会、森林保全活動への参加など実施)、成果報告プレゼンテーション(個人発表)等、多様なプログラムを実施しました。
受講のきっかけでは「単位が欲しかった」という声が多数でしたが、受講後アンケートでは「参加型の授業をはじめて受講し、新鮮だった。」「他大学、異学年の学生との交流から刺激を受けた。」「様々な人とコミュニケーションの中で将来の夢となる選択肢が増えた。」「コミュニケーションの重要性を学んだので、これからもっと磨いていきたい。」「人生観が変わった。」といった積極的な意見がありました。また、今後精査の必要がありますが、学生の事前・事後の自己評価からは「自己の確立」、「主体性」の項目での数値改善が見られました。
当初目的とした、「心構え」という点からは一定程度の成果があったと考えられますが、「ヒアリングの仕方」、「事前データ収集」、「事後データ分析」といった個別スキルの習得はより時間をかけて丁寧に行っていく必要性を感じました。次年度はこのプログラムを初級編(前期開講)と中級編(後期開講)に分け、科目としてのねらいと対象学生をより明確化していく準備を進めています。

<その他関連事業報告>

★【学生向けセミナー】第7回コミュニケーション・サポート・セミナー (12月11日)
金沢大学で今年度6月より学生を対象に行っている「コミュニケーション・サポート・セミナー」は、12月11日(水)に7回目を迎えました。
第7回は、「飲み会・コンパをこなすコツ」、「会話練習その③~上手な会話の広げ方~」といったテーマを取り上げました。定員は15名程度で青野透教授と、特任助教の濱田が企画・運営しています。

★【学生向けセミナー】タイム・マネジメント・プロジェクト(TMP)(10月11日~12月20日)
金沢大学で10月11日(金)より始めた「タイム・マネジメント・プロジェクト」は12月20日(金)に最終日を迎えました。このプロジェクトは、スケジュールや課題管理に不安をもつ学生が、週間予定表とTO DO リストを使い、自己管理力の向上を目指すもので、サポーターである青野透教授と特任助教の濱田が毎週金曜日にチェックをしながら応援していました。最終日にはファイナルセミナーを開催し、参加学生はそれぞれの成長を振り返るとともに、青野教授より修了証と記念品が授与されました。

★【教職員・学生向けセミナー】手話ランチョン (10月2日~12月11日)
金沢大学では、10月2日(水)から12月11日(水)まで、「手話ランチョン」を開催しました。毎週水曜日のお昼休みに、青野透教授と特任助教の濱田が、学生や教職員とともに手話の練習を行いました。

★【教職員向けセミナー】第2回障がい学生支援に関する情報交換会 (12月12日)
12月12日(木)に金沢大学サテライトプラザにて、障がい学生支援に関する情報の共有と討議を通して、各機関の交流を深めることを目的とし、情報交換会を開催しました。9機関14名のご参加をいただきました。金沢星稜大学の井上明浩准教授、金城大学短期大学部の和泉美智枝教授、金沢大学の青野透教授による活動報告の後、グループ討議を行い、活発な意見交換が行われました。

★【学生向けセミナー】医療職のための対人マナー講座(11月29日~12月20日)
小松短期大学において「医療職のための対人マナー講座」を開講しました。
医療職を目指す学生に求められるソーシャルスキルについて、小松短期大学にて実際に医療系の教育に従事する教員より寄せられた意見を基に、同短期大学地域創造学科の木村誠講師と金沢大学の濱田が講座を企画・実施しました。
学生が身につけるべきソーシャルスキルについて、学生がより身近な課題として取り組めるよう、学生が目指す職業と結びつけて講座を開くこととしました。4回にわたる本講座では、「敬語の使い方」、「身だしなみ」、「会話の仕方」、「日常のマナー」をテーマとし、グループワークやディスカッションを通して医療人としての望ましいにあり方について学びました。参加学生は、いずれも高い関心と積極的な姿勢で取り組んでいました。

★【イベント】金沢大学附属図書館ビブリオバトル
開催日 12月18日(水) 今年度は今回が最後です。
時 間  16:30~
場 所  金沢大学附属図書館ブックラウンジ・ほん和かふぇ
12月のビブリオバトルの結果
チャンプ本は内田樹『下流志向』(講談社文庫)
バトラーは5人でした。今年度の最後の回となりましたが、盛り上がりました。
次回は5月に予定しております。来年度もよろしくお願いします。

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❏今後の活動のご案内

関連する事業やイベント等の情報をお持ちの方があればご提供をお願いします。
頂いた情報について、このメールマガジンを通じて発信していきたいと思います。

★【教職員向けセミナー(FD・SD研修会)】「地域で学ぶ、地域と学ぶ」(第4回)
日 時 3月4日(火)13:30~16:30
場 所 しいのき迎賓館セミナールームA
対 象 連携機関の教職員
内 容:
 県内各大学における地域連携、企業連携の取組みについての情報やノウハウを共有するとともに、大学間、のネットワーク構築を目的として開催します。今回は特に、「授業カリキュラム(ゼミ、講義)の中で地域連携事例について検討します。事例報告のみならず、各事例の課題と可能性についても議論を行うことで、今後の域学連携における「教育効果」について理解を深めていきたいと思います。詳細については確定後随時ご案内をしていきますので今しばらくお待ち下さい。

当日内容(案)
13:30~13:40 ショートレクチャー
13:40~15:00 事例報告 4事例 (15分報告、5分質疑応答)
15:00~15:10 休憩 、 質問票回収
15:10~16:30 全体討論
16:30~17:30 名刺交換会 ※任意参加

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❏その他プロジェクト進捗状況 

<海外インターンシッププログラム>
・平成26年度試行実施(タイ国)に向けて準備中。
・インターンシップ先でのプログラム構築、募集要項の作成実施。
・平成26年4月以降での募集活動の実施を予定。

<新規教育プログラムの構築>
・地域課題へのジャストインタイムでの対応を実施
・自治体、NPO、大学、企業との連携の仕組み構築をコーディネート
・平成26年度4月スタートに向けプログラムの最終調整中
・基本スキル取得・フィールド教育プログラム合わせて11本を構築・改良中
・平成26年3月にプログラムリーフレットを完成・配布予定

<評価指標の作成>
・ルーブリック評価指標の作成
本プログラムへの参加により、学生が獲得する能力の見える化をすべく指標及びプログラム全体との整合性を含めて継続検討中。

<関係機関アンケート>
・高等教育機関アンケートによるニーズ・シーズ調査
 回収、報告書作成完了 → HPにて公開中
 http://gakuto.ucon-i.jp/wp/wp-content/uploads/2013/12/enq20131227.pdf

・自治体向けアンケートによるニーズ・シーズ調査
 集計・分析作業を実施中。

・企業向けアンケートによるニーズ・シーズ調査
 調査票配布実施済み→回収作業中。

<ラーニング・アドバイザー(LA)制度の取り組み>
金沢大学附属図書館では、平成25年度後期から、学士課程学生の自学自習の充実、及び学習の質を高めるための一助として、ラーニング・アドバイザー(LA)制度を導入します。LAは院生、学類3~4年生から採用します。

■教員がLAを依頼するいくつかの想定例
 ①学生に補習的なレクチャーを受講させたい場合。
 ②学生に課題やレポートを課す際に、事前に基本的なレベルを習得させたい場合。
 ③プレゼンテーションの指導。
 ④学生たち自身から学習支援の依頼があった場合。

■LAを用いた形態の授業を計画
 LAへの活動依頼、授業や課題の計画を図書館までお知らせください。
※LAの活動時間は、TA,RA等の活動時間と合算して,週に28時間以内です。
※LAの採用手続きには2週間ほど要しますので、余裕をもってお申し込みください。
※LAへの教育スキルの指導は大学教育開発・支援センターが行います。
※LAの採用やスケジュール管理などは図書館が行います。
ラーニング・アドバイザーに関する詳細:http://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=90

このLA制度は、今年度は実験的に金沢大学で試みています。
1月の中頃まで受け付けております。まだ、余裕がありますので、利用したい教員は申し付けて下さい。
今後の各大学での展開に向け、御意見・ご質問アドバイス等いただければ幸いです。
担当:久保田までご連絡下さい。 

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❏コーディネーター活動日誌 
 本プロジェクトのコーディネーターの活動記録です。多くの方々との出会いや、
つながりがこの事業の「肝」でございます。今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。

 ※記載内容はコーディネーターの活動の様子の抜粋です。
  コーディネーター以外にも多くの関係者がこの事業の中で動いています。
  今後のメールマガジンでは少しずつ関係者全体の動きについてもお知らせして
  いけたらと思います。

<2013年12月>
★12月2日(月) 白山市御手洗地区/白山市ジオパーク推進室、石川県立大学環境科学科 様
 「水資源」をテーマとした域学連携モデル構築に向けた現地視察訪問
★12月2日(月) 石川県商工会連合会事務局様
 プログラム実施に向けた進捗状況確認
★12月10日(火) 白山市鳥越支所/鳥越地域住民の方々、鳥越支所職員、石川県立大学山下先生
 鳥越地域の今後についての意見交換会のファシリテーション実施
★12月11日(水) 石川県四高記念文化交流館
 大学間連携共同教育推進事業 「人材育成プログラムWG会議」 出席
★12月16日(月) 石川県立自然史資料館/水野館長
 プログラム構築に向けての打合せ
★12月16日(月) 北國銀行 様
 海外インターンシップ内プログラム構築に向けての相談
★12月16日(月) 北陸学院大学/田中先生
 プログラム構築に向けての現地打合せのための事前相談
★12月16日(月) 金沢星稜大学
 地域連携センター運営委員会への参加
★12月19日(木) 金沢星稜大学/佐野先生、福井先生
 地域連携センター主催による穴水町でのプログラム実施に向けての事前相談
★12月19日(木) 七尾市役所/七尾市福祉課・防災交通課、社会福祉協議会 様、北陸学院大学田中先生
 平成26年度からのプログラム実施に向けての事前調整
★12月20日(金) 石川高専/小松市経営政策課様、石川高専トライアル研究センタ- 
 「サイエンスヒルズこまつ」でのからくりコンテストの開催に向けての打合せ
★12月21日(土) 金沢学生のまち市民交流館
 「大学共創フォーラム2013」みんなで大学教育について語ろう! 出席
★12月25日(水) しいのき迎賓館
 京都府立大学「学都いしかわ・課題解決型グローカル人材育成システムの構築ヒアリング調査」への対応
★12月26日(木) しいのき迎賓館
 大学間連携共同教育推進事業 「統括本部会議」 

※各大学関係者、自治体、まちづくり関係者、学生、その他関係者の方々からの
 お問い合わせに随時対応致します。ご連絡いただければ、こちらからお伺いさせて
 いただきます。お気軽にご連絡ください。

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文部科学省 大学間連携共同教育推進事業
学都いしかわ・課題解決型グローカル人材育成システムの構築
メール:melmaga@ucon-i.jp

HP  :学都いしかわ・課題解決型グローカル人材育成システムの構築
     http://gakuto.ucon-i.jp/
    大学コンソーシアム石川
     http://www.ucon-i.jp/index.html
    大学間連携ポータル
     http://daigakukan-renkei.jp/

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